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【トルコ】イスタンブール旅行記|旧市街でオスマン帝国の繁栄を偲ぶ

2019年5月30日

イスタンブールはヨーロッパとアジアの文明の交差点であり、東西の文化が入り混じる観光名所をたくさん見ることができることから、日本人には人気の観光スポットです。

一方であまりにも名所が多いために、初めていく人にとっては「どこを訪れたら良いのか?」「短い時間で効率よく名所を巡る方法はないか?」「治安はどうなのか?」などなど、つい心配してしまうことが多いかと思います。

私はちょうど先月イスタンブールへ女子一人旅にいきました。合計滞在時間は約2日と短いながら、イスタンブール旧市街、新市街とも1日で多くのスポットを巡ることができました。

今回の記事では、旧市街・新市街と名所が二手に分かれているイスタンブールの中でも特に歴史が深い旧市街に関して、自分が巡った際の体験をもとに、

  • 1日で旧市街を巡るためのモデルコース、レストラン
  • オススメのホテル
  • 治安や費用感などの旅行に必要な情報

を簡単にまとめたいと思います。

 

イスタンブール旧市街を巡るためのモデルコース

まずイスタンブールで把握しておかねばならないのは、イスタンブールの街は近代に開発が進むようになった「新市街」と、古代より文明の発祥地としてビザンツ帝国・オスマン帝国の都がおかれ繁栄した「旧市街」に分かれている点です。

とはいえ両者はボスポラス海峡を挟んで向かい合っており、地下鉄もありますし、徒歩であっても旧市街からは約2キロメートルにわたる「ガラタ橋」を渡ればすぐに新市街に到着します。

とはいえ日本人が想像する「ハギア・ソフィア大聖堂(アヤソフィア聖堂)」「トプカプ宮殿」といったオスマン帝国の歴史感じる建造物は全て旧市街にあるため、旧市街にホテルをとり、まずはこちらから観光するのが良いと思います。

では早速モデルコースを見ていきましょう。

8:00~ ヒポドゥローム・ドイツの泉

旧市街の観光の中心地である「スルタンアフメット地区」の中でも、常に観られるオベリスクの塔を早朝に観ておくのがオススメです。

Go Proで広角に撮影したオベリスク。

トトメス3世のオベリスク(塔)やテオドシウスのオベリスクなど、歴史を感じられる尖塔を横目に見ながら、ブルーモスクへと向かいます。

8:30~ ブルーモスク(スルタンアフメト・ジャーミィ)

ブルーモスクはスルタンアフメット・モスクとも呼ばれ、世界でもっとも美しいモスクとも呼ばれます。

ミナレット(尖塔)や、中のステンドグラス、青の装飾が美しい建築物です。

午後の礼拝の時間帯には入れなくなってしまいますし朝は8時30分から空いているので、不確実な礼拝の時間を避ける意味でもオープンと同時の観光がオススメです。

9:00~ アヤソフィア大聖堂(ハギア・ソフィア大聖堂)

アヤソフィア大聖堂はビザンツ帝国の総主教座がおかれ、ビザンツ帝国滅亡後オスマン帝国時代には最高ランクのモスクとして利用されたイスタンブールを代表する建築物です。

このような歴史を持つことから、キリスト教のモザイク画とイスラム教のカリグラフィーが同じ建築物内に位置しており、東西の文明が融合するイスタンブールの歴史を感じることができます。

ブルーモスクの目の前にありますので、5分とかからずブルーモスクから移動することが可能です。

実物は非常に美しく、感銘を受けます!

イスタンブールの後にエジプトに行った時にガイドから聞きましたが、カイロのモスクでも最高傑作とされる「ムハンマド・アリ・モスク」はこのアヤソフィア大聖堂をモデルに建築されたそうです。

9時にオープンしますがチケット売り場は非常に混雑しますので、少し早い時間から並ぶようにすると良いと思います。

11:00~ グランドバザール

アヤソフィアから10分ほど歩いた所にイスタンブール最大の市場、グランドバザールがあります。

500年の歴史をもち内部は迷路のように入り組んでいるため、GoogleMapや地図が必須です。

売り物としてはトルコランプ、トルココーヒー、香辛料、伝統的なスイーツ、シーシャ(水タバコ)、香油やコスメなどトルコの名物が一通り揃っています

ただ、日本人に対しては必ずぼったくってきますし、キャッチが非常に煩雑なので値切るのが苦手な人はウィンドウショッピングでとどめておくのが良いかもしれません。

ちなみに女性であればナンパも頻繁に遭いますし、誰も助けてくれないので、必ず複数名での行動をお勧めします。

私は到着した当日で400リラ(1リラ≒20円)のヒジャブ(ムスリムの女性が頭にかぶる布)を買わされました...そしてその後、お土産屋さんで10リラで全く同じものが売られていることに気づき、流石に懲りたのでマーケットでは何も買うまいと固く決意し様々な対策をしたのですが、それでもキャッチに苦労しました。

売られている色とりどりのランプが幻想的で歩いていて楽しいグランドバザールですが、日曜日だけは定休日なので注意!

12:00~ マトゥバ・レストランでランチ

グランドバザールの散策が済んだらアヤソフィアの方向に戻り、ランチを食べます。

この付近で人気のレストランが、「マトゥバ・レストラン」。

フムス(ひよこ豆のペースト)、ピタブレッド(中東の伝統料理のパン)といったトルコの伝統料理をいただくことができます。

13:30~トプカプ宮殿

アヤソフィア大聖堂の真後ろはトプカプ宮殿です。

トプカプ宮殿では宮殿内・ハーレム両方のチケットと宮殿内のみチケットとが販売されていますが、ハーレムも面白いので両方のセットを購入することをお勧めします。

トプカプ宮殿は15世紀からオスマン帝国のスルタンが拠点にしていた宮殿です。

広大なエリア内には宝物殿、庭園、皇帝(スルタン)とその妻たちが居住していたハーレムがあり、疲れた時にはレストランで休憩することも可能です。

2019年5月地点では宝物殿は改修工事のため閉鎖されていましたが、ハーレムや庭園、ボスポラス海峡を一望できるテラスなどは拝観できました。全体をしっかり回りたい場合一日以上かかることもあるようですが、どこも本当に美しいのでぜひこのあたりだけでも見ておきましょう。

目玉となるエリアだけをかいつまんで見る場合、2~3時間ほどで回ることが可能かと思います。

16:30 地下宮殿

地下宮殿はアヤソフィア大聖堂のすぐ近くにあり、正式名称を「イェレバタン貯水池」と呼称します。

名の通り元々は東ローマ帝国時代最大の貯水槽として機能していました。

内部は暗く時に水が滴ってきますが、土台にメデューサの頭があしらわれているので、ぜひチェックしてみましょう。

 

17:30 スレイマニエ・モスク

地下宮殿まで観光すれば、スルタンアフメット地区は一通り一巡できたことになります。そこから丘の上にあるスレイマニエ・ジャーミィ(スレイマン・モスク)へ行ってみましょう。

スレイマニエ・ジャーミィは16世紀中頃に完成し、オスマン建築最高傑作との呼び声が高いモスクです。

オスマン帝国の最盛期を築いたスルタン・スレイマン1世の命により建築が開始され、非常に大きくボスポラス海峡の反対側の新市街からでも丘の上に立っているスレイマニエ・ジャーミィを眺めることができます。

礼拝で中に入れない時間帯もありますので、その場合は次に書いているカフェMimar Sinan Teras Cafeで時間を潰すのもアリです。

 

18:15 Mimar Sinan Teras Cafeでトルココーヒー・チャイとシーシャ

スレイマニエ・ジャーミィから200メートルの所にあるこのカフェは地元の人に評判が良いカフェです。

ここは海辺にほど近く、カフェのテラス席からはボスポラス海峡を一望することができます。

美しい景色を眺めながらトルココーヒーやチャイを飲んだり、中東の水タバコ「シーシャ」を吸ったりするととても最高なのでオススメです。

19:00 マカルナ・サラユでランチ

イスタンブールの料理の名物は「ロカンタ」と呼ばれるセルフサービスのバイキングのようなお店です。

このマカルナサラユはグランドバザールの裏、チェンベリタシュ駅にある地元の方々に人気のロカンタです。

また時間に余裕がある人はスレイマニエ・ジャーミィの丘を降りると一キロほどで到着するエジプシャン・バザールに寄ってみたり、ブルーモスクの隣にあるアラスタバザールで買い物をするのもオススメです。

エジプト由来の香辛料を扱っていた歴史をもつエジプシャン・バザールは香辛料の種類がグランドバザールに比べ充実している印象を受けました。またアラスタバザールは観光客が少なく、地元の方々が利用する市場だけあって商品の値段が比較的リーズナブルなことが多かったです。

どこのホテルに宿泊すべき?

以上のモデルコースをみてきましたが、観光の中心となるのはやはり「スルタンアフメット地区」です。

この地区を早朝から観光するためにも、できるだけここに近い地区への宿泊をお勧めします。

私はミレイ・アパートメント・ホテル(Miray Apart Hotel)に宿泊しました。

ここはブルーモスクやアヤソフィアまで徒歩10分とスルタンアフメット地区へのアクセスが抜群なことで評判が良く、空港への送迎バスもありますし、何より一泊3000円弱で非常にリーズナブルでした。

私は2300円で4人用の部屋を利用することができましたし、近所にはハマム(公衆浴場)やレストランが多くある上深夜でも明るいので家族連れにも一人旅にもぴったりです。Booking.comから予約することができます。



治安や滞在費用、お土産について

さてトルコに行くに当たって気になる点として治安と費用があげられるかと思いますので、以下それぞれについて書いておきます。

治安

イスタンブールの治安は非常に良いです。深夜でも女性が1人で歩いていたりしますし、夜でも中心地は明かりがついていて明るいです。

ただ先述したようにモノを購入する際には多くの場合ぼったくられますし(私は市場で合計3回商品を購入し3回とも後からぼったくられたことに気づきました)、スリや置き引きは多いのでカバンを手元から離さないように注意する必要があります。もっともこれはイスタンブールに限った話ではなく、海外旅行一般的に注意する必要があることではありますが...

また女性は特にナンパやキャッチが多いですし、日本語でも話しかけてきたりしますので1人で歩くときはできる限りの自衛はした方が良いです。具体的には露出を極力控えたり、日本語で話しかけられてもスルーして通り過ぎること。

私はエジプシャンバザールに滞在した際お店の人に体を触られてとても嫌な思いをしました。しかも拒否したら、店から出るのに50ドル払うよう要求されました。噴飯ものです。

店の人だからといって油断は禁物です。

食中毒・食あたり

また治安とはやや離れますが食中毒には気をつけましょう!特に露店で調理されたものには口をつけないこと。私はザクロのジュースを飲んだら1時間後にお腹を壊してしまいました...

ちなみに無糖のトルココーヒーを飲むと食あたりの症状は多少改善すると現地の人の知恵として教えてもらいました。実際に食事する際にトルココーヒーを毎回注文するようにしたら、それ以降食あたり特有の吐き気やむかつきがおさまりましたので、みなさんもお試しあれ。

旅行にかかる費用

物価は非常に安いため、ぼったくりの危険を除けば旅行者にとっては気兼ねなくレストランや売店でショッピングを楽しむことができます。移動手段としてもトラムやタクシー、バスなどがありますがいずれも安価なので、急いでいる時にはぼったくりを避けるため最初に価格についてドライバーと確認した上でタクシーを利用しても良いかもしれません。

ちなみにUber,Careem(中東版Uber)はいずれもイスタンブールでは利用できません。

トルコの通貨は「トルコリラ(TL)」、私が旅行した際は急激なトルコリラ安により1TL=18円でした。

場所にもよりますが概ね一回の平均的な食事で40トルコリラあればお腹いっぱいまで食べられます。私は多めに注文して残りを朝食のためにテイクアウトしました。

お土産について

トルコのお土産として有名なものとして、

  • トルココーヒー
  • トルコランプ
  • 香油
  • コーヒーカップ
  • デーツ
  • 香辛料

などがあげられます。

コーヒーが好きな方はトルココーヒーやソーサーを購入するのも良いですし、コスメが好きな女性であれば名産のバラを利用したボディオイルや香油、石鹸が多く売られているのでプレゼントに喜んでもらえるかと思います。

これらはいずれもバザールで購入することができますし、アタテュルク国際空港の免税店でも買うことができます。特に中東のスイーツとして有名な「デーツ(ナツメヤシ)」は空港で多種多様な種類が売られています。

今回は私の体験をふまえ、イスタンブール旧市街を一日で回るためのTipsについて書いてきました。これから旅行される方の参考になればと思います。

イスタンブールは地元の人も気さくですし、東西の歴史が融合した美しい建造物や世界三大料理のトルコ料理を楽しめるとても素敵な場所ですので、ぜひみなさん一度行ってみてはいかがでしょうか?

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megan

早稲田大学法学部卒。現在外資系コンサルティングファームにて勤務しつつ、専門の仮想通貨(暗号資産)・ブロックチェーン、旅行、日本酒のサイトを運営中。 仕事の合間を縫っては一人でふらっと旅に出るのが好き。

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